発現変動遺伝子の抽出(DEG解析)とは?

発現変動遺伝子の抽出(DEG解析)

発現変動遺伝子(DEGs, Differentially Expressed Genes)とは、異なる条件やグループ間において発現量が大きく上昇または減少した遺伝子のことを言います。 RNA-Seq解析やマイクロアレイ等の網羅的な遺伝子発現解析を行った後に、発現変動遺伝子の抽出(DEG解析)がよく行われます。

例えば、ヒトを対象としたRNA-Seq解析を行うと、数万個の遺伝子の発現量が得られますので、そのままでは結果を解釈することが難しいです。 数万個の遺伝子の中から発現量が大きく上昇または減少した遺伝子を抽出することで、生物学的な解釈がしやすくなります。

発現変動遺伝子の抽出のために様々なソフトウェアが開発されています。edgeRやDESeq2、Ballgownといったソフトウェアが有名です。

edgeRの詳しい使い方はこちらをご覧ください。

発現量テーブルの例

発現量テーブルの例

発現変動遺伝子の抽出結果の例

発現変動遺伝子の抽出結果の例

発現変動遺伝子の抽出(DEG解析)後の機能解析

発現変動遺伝子の抽出によって遺伝子のリストが得られます。遺伝子リストに含まれる遺伝子が少数の場合には、1つずつ遺伝子を確認していくこともできますが、遺伝子が多い場合には解釈が難しいことがあります。

そこで、発現変動遺伝子の抽出(DEG解析)後には、機能解析を行うことが多いです。機能解析とは、遺伝子リストに含まれる遺伝子がどのような機能に多く関わっているかを調べる解析です。

機能解析を行ううえで、Gene Ontologyやパスウェイを対象にすることが多いです。それぞれ、GO解析、パスウェイ解析と呼ばれたりもします。

GO解析やパスウェイ解析の詳細は以下をご覧ください。

GO解析の例

GO解析の例

パスウェイ解析の例

パスウェイ解析の例

論文に必要な解析が簡単にできるRNA-Seqデータ解析ツール

RNA-Seqデータ解析ツールを利用すれば、外部委託や共同研究者への依頼は必要ありません。高スペックなコンピュータの準備やLinuxコマンドの操作も不要ですので、いますぐにご自身で解析できるようになります。

概要

遺伝子発現量の定量、発現変動遺伝子抽出(DEG解析)、Volcano plot描画、MAプロット描画、ヒートマップ描画、GO解析、パスウェイ解析等 を簡単に実施できます。