RNA-Seq解析におけるヒートマップ

RNA-Seq解析において、ヒートマップは遺伝子の発現パターンを可視化するための重要な手法です。

ヒートマップとは?

行列型の数値データの数値の大小を色の変化で視覚化した図です。

分子生物学以外でも様々な分野で利用されており、例えばWebページ上でユーザーによく見られている部分を可視化する際にも用いられます。

RNA-Seq解析におけるヒートマップの見方

RNA-Seq解析を行うと以下のような遺伝子発現量テーブルが得られます。(画像では10遺伝子分のみ表示していますが、実際には数万行にもわたります。)

発現量テーブルの例

これをヒートマップで可視化すると以下のようになります。

ヒートマップの例

RNA-Seq解析におけるヒートマップでは通常、横軸はサンプル、縦軸は遺伝子を表します。

上記の図の場合では、赤が遺伝子発現が高いことを示し、白が遺伝子発現が中くらい、青が遺伝子発現が低いことを示しています。

下半分の遺伝子では、sample1、sample2、sample3で発現が上昇し、上半分の遺伝子では、sample4、sample5、sample6で発現が上昇していることがわかります。

RNA-Seq解析におけるヒートマップでは、赤黒緑の色で遺伝子発現を表現することも多いです。

また、RNA-Seq解析におけるヒートマップでは、多くの場合で階層的クラスタリングを行ったうえで描かれます。 そのため、上記の図では発現パターンの似ている遺伝子は近い位置に配置されています。

この図の例では遺伝子のクラスタリングのみですが、サンプル間のクラスタリングも行ったうえで描かれることもあります。

論文に必要な解析が簡単にできるRNA-Seqデータ解析ツール

RNA-Seqデータ解析ツールを利用すれば、外部委託や共同研究者への依頼は必要ありません。高スペックなコンピュータの準備やLinuxコマンドの操作も不要ですので、いますぐにご自身で解析できるようになります。

概要

遺伝子発現量の定量、発現変動遺伝子抽出(DEG解析)、Volcano plot描画、MAプロット描画、ヒートマップ描画、GO解析、パスウェイ解析等 を簡単に実施できます。