【iDEPの使い方】iDEPを用いたRNA-Seqのデータ解析

iDEPとは?

iDEPは無償でWEB上でRNA-Seqのデータ解析が行えるサービスです。 遺伝子発現量テーブルからスタートして、ヒートマップ描画、発現変動遺伝子抽出、GO解析、パスウェイ解析等を実施できます。 本ページでは最新版のiDEP1.1の使い方を解説します。

iDEPがエラーになってしまったり、操作が難しいと感じられる場合には、簡単にRNA-Seqのデータ解析が行えるツールも是非ご検討ください。

ファイルの準備

iDEPでは遺伝子レベルのリードカウントデータをアップロードすることが推奨されています。 CSV形式もしくはTSV形式のファイルで以下のようなイメージになります。

iDEPのアップロードデータ

1列目には遺伝子名、それ以降はそれぞれのサンプルごとの値が入っています。

サンプル名はCtl_1、Ctl_2とTreat_1、Treat_2のようにreplicatesに対してアンダーバーの前に同じ名前を付けるようにしてください。

ファイルのアップロード

「3. Expression data (CSV or text), or use a demo file」で準備したファイルを選択します。

iDEPのアップロード

選択すると自動でアップロードが始まり、画面上にテーブルが表示されたらアップロード成功です。

Pre-process

発現量の低い遺伝子をフィルタリングして、以降の解析に用いる遺伝子を絞っています。この例では、38,254遺伝子のうち14,395遺伝子が以降の解析に用いられる結果となりました。

「n libraries」個以上のサンプルでCPMの値が「Min. CPM」を超えていない場合に、発現量が低い遺伝子とみなされます。

iDEPのPre-process

ヒートマップ

「Clustering」からヒートマップの描画ができます。以下のような結果が得られます。

デフォルトでは変動の大きいトップ1000遺伝子を用いてヒートマップが描画されます。「Top Genes」の値を調整することで、ヒートマップで描画される遺伝子数を変更できます。

iDEPのヒートマップ

発現変動遺伝子の抽出

「DEG1」で2群間の発現変動遺伝子の抽出ができます。この例では、832の発現が減少した遺伝子と1463の発現が増加した遺伝子が抽出されました。

「FDR cuttoff」と「Min fold-change」を調整することで、発現が変動したとみなすしきい値を変化させることができます。

iDEPの発現変動遺伝子の抽出

GO解析、パスウェイ解析

「Pathway」からGO解析やパスウェイ解析ができます。以下はKEGGパスウェイの解析の結果です。

iDEPのパスウェイ解析

参考